創作ごった煮
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銀髪で根暗な青年と高飛車で男性不信な少女の最終回を描いて下さい。 / 聖職者でいつも笑顔の青年と高飛車で女学生な少女で、青年が少女を押し倒している場面を描いて下さい。 /医者で儚げな青年とわがままで低身長の少女の手紙のやり取りを描いて下さい。
http://shindanmaker.com/130224
・銀髪で根暗な青年と高飛車で男性不信な少女
ドアの向こうでうずくまっている姿がありありと想像できて、小さく笑った。声は出していないので、きっと彼には気づかれていない。
木製のドアには、鍵がかかっている。食事もトイレもあたしが学校の間に済ませているようで、ここ数日は顔を合わせなかった。堅く閉じこもった姿はまるで天岩戸だけれど、戸の向こうに居るのは太陽ではなく月の髪の男。満ちては欠けるそれのように、いずれ戻るかと思っていた。
しかし、あたしは気が長くない。
ガンッ。
ルームシューズを履いたまま、ドアの下方を蹴り上げた。内側からの反応は待たない(どうせ聞いてないフリをするんだ)。拳を握って、ノックより荒々しく殴って。
「あたし男嫌いよ、知ってるでしょ」
それで、散々罵詈雑言を吐いてきた。それでもぐちゃぐちゃの銀髪を揺らして、彼は笑っていた。
「なにが、僕は違う、よ。一緒じゃない。結局あんたも逃げんじゃない。」
あたしが何をしても、受け止めるって言ったクセに。
「自分がやったことの反応は受け入れられないっての?」
彼は、逃げたのだ。
それに、あたしは怒っていない。悲しんでもいない。やっぱりか、と、諦めたのだ。
男なんてみんなおんなじ。
それを違うと言って、期待させておいて。
「あんたには、」
冷たい銀色のドアノブを掴んで、ゆっくりと力を入れていく。慎重に、下へ、下へ。それから、
「ほんと、」
ガチャリ。
鍵にひっかかって、降下が止まる。ふ、思わず口元が緩んだ。
「……ガッカリ。」
力を抜けば、ノブはバネですぐに元に戻った。柔らかいルームシューズで蹴った場所も、胼胝も荒れもない非力な手で殴った場所も、何も変わっていない。
このドアは押し戸だから、きっとがんばって体当たりでもすれば、破れるかもしれない。けど、たとえこれを無理に開けて部屋に乗り込んでも、あたしが本当に入りたかった所には、もう、
#
もう1話くらいありそうになった
最終回だから少女の男嫌いが改善→良い感じ→青年に問題発生 の流れ
+++
・聖職者でいつも笑顔の青年と高飛車で女学生な少女
男の背には、天井。
まるで絵画に出てくるように笑顔しか浮かべなかった男が、眉を寄せて、歯を食いしばっている。
ちゃらり、男の、大ぶりのクロスが揺れる。焚きつめられた香木の甘い薫りが、男に染み付いている。この聖堂にあるものは、絵の中の天使も神様も、彫像も、そして私も、ぜんぶが上を向いていた。下を向いているのは、ここで一番神に近い、この男だけ。心臓が、うるさい。それなのに、頭にも、指先にも、血は巡らない。どこに送ってんの、ポンコツ。
それから、この感情は。驚き、恐怖、はたまた、?
+++
・医者で儚げな青年とわがままで低身長の少女
しばらく病院に来ていませんが、身体の具合はどうですか?こちらでは、芙蓉の花が咲きました。日々変わりなく過ごしています。
先日機会があって医学会に出たときに、新しく効果のある薬が出るかもしれない、と、都の医師に聞きました。出たらすぐ連絡をくれるようお願いしておいたので、試してみませんか。
確か、つるばらがお好きでしたよね。花屋の前に青々とした鉢があり、譲って頂いたので、同梱します。
お大事に。
病院に行かなくなったのは、あなたが病人以上に弱々しい外見をしているからです。手紙なんて書く暇があるなら、まともな体つきになる努力でもしたら如何?
貴方に木芙蓉と木槿の区別が付けられるような気がしませんから、その名前は誰かの聞きかじりなのでしょう。芙蓉の花はいくつ枯れましたか?
それから、つるばらですが、これは八重咲きのものですね。私が好むのは平咲きです。見た目が全然違います。病床の人間に、鉢花、しかも花を終えたものを送るなんて、神経を疑います(自分のよく知らないものを贈ろうとなさるからです!)。
薬は要りません。もう治らないものと覚悟を決めました。今は薬剤師を呼び症状を和らげる薬を出させています。これで充分です。
こんにちは。確かに君の言う通り、芙蓉だというのは患者さんに聞きました。木槿の花は数日保つのだと知っています(これも聞きかじりですが)。
つるばらの花の時期が過ぎていたことは知りませんでしたが、君は花を育てるのが上手いので、来年にはまた多くの花をつけるでしょう。楽しみです。つるばらに平咲きがあるのですか?それも知りませんでした。確かによく知りもしないものを贈ろうなんて甘かったようです。今度、是非教えて下さいね。
薬のことですが、やはり試してみませんか。決して治らない病ではない――そう信じることも、治療のひとつです。現に、他の街では、治ったという話も聞きます。
それから、薬はきちんと処方したいので、今度そちらに伺います。たまには、日に当たって、運動しないといけないと助言も頂いたことですし。
「朝一番に来たわ、手紙」
「ああ良かったです、僕より早く着いて。」
「手紙が届いた日に来るなんて!非常識じゃないの?」
「疲れもなく、一直線に来れましたからね。もしかしたら手紙より先に着いてしまうのではとヒヤヒヤしましたよ。」
#
芙蓉(ふよう)、木槿(むくげ)
芙蓉は一日花(一日で枯れる)で、木槿は違う(夜に一旦萎れてまた同じ花が咲く)
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