一日十五分5 2013.07.14 Sun 00:21 | 一日十五分

五日め

毎日よく考えればなにかしらの最後の日なのだと、知っているのに意識はしない。それは前売り券の発売日最後ってことかもしれないし、冷蔵庫の中の食べ物の消費期限かもしれない。かっこいい風に言えば、毎日記憶が失われていくから、それも最後の日ってことになる。もちろん命も最後かもしれない。毎日大量の人々が死んでいくのだから、自分が死んだって全くおかしくない。今日はなにかの最後の日だ。
最後の日って、よく地球最後の日とかで、最後の晩餐はなにがいいかみたいなものがある。けれど、最後の日を想像したとき、何か口慰み程度にしか食べてる気がしない。ベランダにいる気がする。ベランダで最後の空を見ている気がする。ヤケになれるほど、わたしの中にエネルギーはあるだろうか？あきらめておわるのではないだろうか？
最後の日って、毎日やってきているのに、なんてドラマティックじゃないんだろう。地球最後とか、恋の最後とか、そんな　大きな物の最後ばかりで、それはもちろん当然のことなのだけれど　でも、こんなに　終わりに慣れた生き物だなあ　これほどに。
人が死ぬのも終わりで、ほんとうに今日終わってしまう、自分が終わってしまうかもしれないと知っている。
でも、死ぬ準備はしていない。死ぬだろうと思って生きている。私は今日死んだら、いろんな人に失望されるだろう。悲しみより失望の想像をする。死ぬことになったとして、わたしはどれだけつらいのか？痛いのはいやだけど、痛いのがつらいのに。消えていく想像がつかない？消えていくって

おわり